Windowsセキュリティシステムが破損?!慌てて「更新」してしまったけど大丈夫?
[掲載日]2018/11/20 2242 -

別に怪しげなサイトを閲覧していたわけでもないのに「Windowsセキュリティシステムが破損しています」という警告画面が突如表示されることがあります。
警告音が鳴り続けたり、音声が流れたり、あと〇秒・・・などとカウントダウンが開始されることもあります。
セキュリティシステムが破損というメッセージだけでも動揺しますが、「早くファイルを保護しないと削除されます」などとさらに不安を煽ってくるため、焦って警告画面の指示通りに操作してしまったという人も多いと思います。
そもそもこの警告画面は本当なのでしょうか。
警告画面の正体と、対処法を紹介していきます。
「Windowsセキュリティシステムが破損しています」の警告画面の正体。
「Windowsセキュリティシステムが破損しています」という、この警告画面の正体は、広告配信の仕組みを悪用した偽物の警告画面で詐欺広告といわれるものです。
この詐欺広告は、怪しげなサイトを見ていなくても表示されることがあります。
こういった詐欺広告は、無視して画面を閉じれば問題はないのですが、画面を閉じると重大なことが起こると不安を煽ってくるもの、簡単に画面を閉じることができないものや、閉じてもしつこく表示してくるものなどが増加傾向にあり、どんどん悪質化しています。
「更新する」というボタンを押してしまった・・・プログラムをインストールしてしまった・・・という人もいると思いますが、対処法も解説しますから安心してくださいね。
Windowsにはシステムの自動修復機能がある
そもそもWindowsには、自分で自分を直すことができる自動修復機能があります。
Windowsのシステム破損が原因でWindowsが正常に起動できない場合には、「スタートアップ修復」で自動的に診断&修復を行い、正常な状態に戻ります。
そのため上記の詐欺広告のように「システムが壊れていることが検出されました」というようなメッセージが警告として表示されることはなく、心配する必要はありません。
「Windowsセキュリティシステムが破損しています」の画面の閉じ方
普通に「×ボタン」で閉じようとしても、妨害されたり、何度も詐欺広告が表示されてしまうケースがあります。
そういった場合は、タスクバーから終了させる方法と、タスクマネージャからブラウザを強制終了させる方法があるので試してみてください。
詐欺広告をタスクバーから終了させる方法
画面下部にあるタスクバーから、詐欺広告が表示されているブラウザのアイコンを右クリック⇒一番下の「ウインドウを閉じる」をクリックすればOKです。
詐欺広告をタスクマネージャから終了させる方法
デスクトップ画面下、タスクバーの何も表示されていない部分を右クリック⇒「タスクマネージャー」をクリック。
警告画面が表示されているブラウザを選択して、タスクの終了をクリックで消すことができます。
青矢印をクリックすると、簡易表示と詳細表示を切り替えることができますよ。
私はいつもこの方法で行っていますが、タスクマネージャーは、「Ctrl + Shift + Esc」の同時押しでも起動できます。
では、詐欺広告に従って「更新」ボタンを押してしまった、ソフトウェアをダウンロードしてしまった場合の対処法をみていくことにしましょう。
詐欺広告の「更新ボタン」を押しただけなら大丈夫
詐欺広告の下の方にある「更新ボタン」を押してしまった場合はどうしたらよいのでしょうか。
「更新ボタン」を押すと、「お使いのコンピューターはウイルスに感染しています」とあたかもマイクロソフトからのメッセージであるかのような画面に切り替わりますが、詐欺広告の画面を閉じれば大丈夫です。
詐欺広告のソフトウェアをダウンロードしてしまっても大丈夫
「更新ボタン」を押すと表示される画面にはこのようなメッセージが書いてあることが多いです。
- システムやファイルの損失の可能性がある
- 個人情報や銀行取引情報が危険にさらされている
- ただちにウイルス駆除が必要
これは詐欺広告なので、パソコンがウイルス感染しているわけでも、個人情報が危険にさらされているわけでもありませんから心配しないでください。
ユーザーを動揺させ操作を続けさせる手口であり、最終的には、アドウェアやスパイウェアといった不正ソフトウェアを購入させる仕組みです。
万が一、ソフトウェアをダウンロードしても、ダウンロードしただけなら心配は要りません。
ダウンロードしたファイルやプログラムを削除すれば大丈夫です。
詐欺広告のスフとウェアをインストールしてしまった場合
アドウェアやスパイウェアといった不正ソフトウェアをダウンロード後、インストール(実行)してしまった場合は、どうしたらいいのでしょうか。
- 不正ソフトウェアをアンインストール
- セキュリティソフトでウイルススキャンを実行
- ブラウザの履歴の削除
詐欺広告は、広告料目当てであることも多く、危険性の高いソフトウェアはまだそんなに多くはありませんから、落ち着いて対処しましょう。
万が一ウイルス感染してしまっていても、すぐに対処することで被害を最小限に抑えることができます。
不正ソフトをアンインストールする方法(Windows10の場合)
画面左下のスタートボタンをクリックすると、アプリの一覧が表示されます。
「Windowsシステムツール」⇒「コントロールパネル」をクリックする。
「プログラム」⇒「プログラムのアンインストール」をクリックする。
アンインストールしたいプログラムを選択し「アンインストール」をクリックすればOKです。
インストールした不正ソフトの名前がわからない場合は、「プログラムと機能」のページから、更新日時で並び替えたりするとソフトを特定できることがあります。
セキュリティソフトでウィルススキャンを行う
アンインストールが完了したら、利用しているセキュリティソフトでウイルススキャンを実行します。
ただし、ウイルススキャンはパソコンに入っている全てのデータファイルをチェックするため、数時間かかることがあります。
セキュリティソフトを導入していない場合
セキュリティソフトを導入していない場合は、Windowsに最初から入っている「Windows Defender」を使えばウィルススキャンを行うことができます。
「スタートボタン」⇒「設定」⇒「更新とセキュリティ」⇒「windowセキュリティ」⇒「ウイルスと脅威の防止」をクリックします。
「高度なスキャン」⇒「フルスキャン」⇒「今すぐスキャン」をクリックすれば、ウイルススキャンが開始され、もしウイルスなどの脅威が見つかった場合は自動で駆除されます。
ブラウザの履歴を削除する
詐欺広告や警告画面のURLが履歴に残っていると、詐欺広告が繰り返し表示される事があるので、ブラウザの履歴を削除しておきましょう。
念のためにパスワード類もすべて変更した方が安心です。
chromeの履歴削除は、右上の縦に3つ並んだ点(Google Chromeの設定)をクリック⇒「履歴」⇒「履歴」⇒「閲覧履歴データを消去する」で行うことができます。

Edgeの履歴削除は、右上の「ハブ」⇒「履歴のクリア」⇒「クリア」で行うことができます。


それでも不安ならブラウザの初期化
不正ソフトのアンインストール、ウイルススキャン、履歴の消去を行っても不安な場合は、ブラウザの設定を初期化しましょう。
chromeのブラウザの初期化は、右上の縦に3つ並んだ点(Google Chromeの設定)をクリック⇒「設定」⇒一番下までスクロール「詳細設定を表示」⇒一番下までスクロール「設定のリセット」⇒「リセットとクリーンアップ」⇒「設定を元の規定値に戻します」⇒「設定のリセット」をクリックで行うことができます。

Edgeでブラウザの初期化を行う場合は、ログイン用のIDやパスワードなどの記憶情報も消えてしまうので注意してください。
画面下部にある「スタートボタン」⇒アプリの一覧の中から「Windowsシステムツール」⇒「コントロールパネル」⇒「ネットワークとインターネット」⇒「インターネットオプション」をクリックします。
「インターネットオプション」の「詳細設定」タブをクリックし、「リセット」⇒「個人設定を削除する」にチェックを入れ「リセット」をクリックでOKです。