ウイルス感染しやすいiPhoneとは?ウイルス感染が疑われる症状と対処法。
[掲載日]2018/11/15 2031 -

iPhoneの売りのひとつが、ウイルス感染しにくいことです。
しかし最近は、あるiPhoneをターゲットにした悪質なアプリも登場してきているといいます。
ウイルス感染しやすいiPhoneと、ウイルス感染が疑われる症状や対処法を解説します。
なぜiPhoneはウイルスに感染しづらいの?
なぜiPhoneはウイルスに感染しづらいといわれているのでしょうか。
- App Storeのアプリしかインストールできない
- ウイルスを無効化する機能がある
iPhoneではApp Storeのアプリしかインストールできない
Androidスマートフォンのウイルス感染経路は、インストールしたアプリ経由であることがほとんどです。
iPhoneの場合、アプリをインストールできるのはApp Storeに限られており、App Storeのアプリ審査は、AndroidのGoogle Playと比較するとかなり厳しく、アプリを公開できるハードルが高いのが特徴です。
そのため危険なアプリはほとんど存在しません。
ただ、2015年に中国でiPhoneがウイルス感染したケースでは、正規のApp Storeのアプリが感染源でした。
このように厳しいApple Storeのアプリ審査をかいくぐってしまうケースもゼロではありません。
iPhoneにはウイルスを無効化する機能がある
iPhoneのOSであるiOSには、アプリの活動を制限するなど、ウイルスを無効化する機能があります。
Appleの規約上、ウイルス検出機能を持つアプリは禁止されているため、盗難や紛失対策、写真や動画、個人情報などを保護するセキュリティアプリはあるものの、ウイルスそのものを検知する「ウイルス対策アプリ」が存在しません。
パソコンやAndroid端末に必須なウイルス対策アプリが、iPhoneには存在しないことからもウイルスに強い端末であるということがわかりますよね。
そのため、特に何の対策も行っていないiPhoneユーザーがほとんどだと思います。
しかし実は、ウイルス感染の危険があるiPhoneがあるんです。
ウイルス感染の危険があるiPhoneとは?
ウイルス感染の危険があるiPhoneは、いわゆる「脱獄」したiPhoneです。
iPhoneの脱獄とは?
iPhoneの脱獄とは、脱獄ツールを使用して、iPhoneのプログラムを改造することです。
なぜ「脱獄」する人が多いのでしょうか。
- ロック画面やホーム画面を自由にカスタマイズできるようになる
- App Store以外のサイトからアプリをインストールできるようになる
- カメラのシャッター音を無音にできる
- SIMロックを解除してSIMフリーにできる
脱獄をすると、通常のiPhoneでは使えないアプリや機能が使えるようになります。
- ウイルス感染の恐れがある
- Appleのサポート、キャリアのサポートが受けられなくなる
- バッテリー消費が早くなったり、動作が遅くなるなどトラブルや故障が増える
前述したように、App Storeのアプリは厳しくチェックがされているので安心ですが、Appleの許可を受けていないApp Store以外のアプリには、危険な不正アプリも多く、ウイルスが仕込まれている可能性もあります。
「脱獄」は、違法ではありませんが、Appleの規約違反にあたるので、脱獄によってウイルス感染してもサポートを受けることはできません。
ウイルス感染の可能性があるiPhoneの症状とは?
脱獄したiPhoneを使用している人だと、「もしかしてウイルス感染した?!」と不安になることが多いのではないでしょうか。
ウイルス感染の可能性があるiPhoneの症状と、心配のいらないiPhoneの症状をみていきましょう。
- 操作していないのに勝手に動いている気がする
- データ通信料が明らかに増えた
- インストールした覚えのないアプリが入っている
- データが勝手に消えてしまった
このような症状がある場合は、個人情報が盗まれている可能性があります。
- iPhoneの動作が重い
- メールが文字化けしている
- タッチパネルが反応しづらい
- 「ウイルスに感染しました」などという警告画面が出た
動作が重いのは、バックグラウンドで複数のアプリが動いていることも考えられます。
これらの症状は、iPhoneの劣化や故障、エラーによる不具合である場合も多いので、ショップや修理業者に相談しましょう。
「ウイルス感染しました」という警告画面や、怪しいサイトを閲覧中にカメラのシャッター音が鳴り「あなたの顔を撮影しました」という警告画面が表示された場合、ドキッとしてしまうかと思いますが、これらは詐欺広告なので、心配はいりません。
画面を閉じれば大丈夫です。
ウイルス感染の可能性が高い時の対処法
iPhoneのウイルス感染が疑われる時はどのように対処したらよいのでしょうか。
まず、iPhoneを初期化して、それでも改善されない場合は、買い替えを検討するしかありません。
iPhoneの初期化の方法
「設定」⇒「一般」⇒「リセット」⇒「すべてのコンテンツと設定を消去」⇒パスコードを入力⇒「iPhoneを消去」をタップすれば初期化完了です。
iPhoneを初期化すると、電話帳や写真などすべてデータが削除されますので注意してください。
iPhoneのウイルス感染を防ぐ方法は?
iPhoneのウイルス感染を防ぐ方法は、「脱獄をしないこと」です。
脱獄していないし、今後も脱獄するつもりはないけど、それでもウイルス感染が心配という人は、次のような対策を行っておくとより安心です。
セキュリティアプリをインストールする
App StoreでインストールできるiPhone用のセキュリティアプリ(マカフィーモバイルセキュリティ・ノートンモバイルセキュリティなど)があります。
ただ、これらのセキュリティアプリは、WindowsやAndroidのセキュリティアプリとは少し違い、ウイルスを検知したり除去する機能はありません。
盗難や紛失対策、写真や動画、個人情報などを保護する機能が主です。
iOSを最新版にアップデートする
iOSは定期的に最新バージョンが公開されます。
バージョンアップするとバグが起きやすいなどと噂になっていることもあり、後回しにしている人もいるかもしれませんが、バージョンアップには脆弱性(セキュリティの弱点)の修正が含まれているので、できるだけ最新版にアップデートしておきましょう。
ロックを設定しておく
脱獄していないiPhoneなら心配は不要ですが、ウイルス感染源として、第三者による不正アプリのインストールがあります。
脱獄したiPhoneを置いて席を離れた時、また紛失・盗難時だと第三者によってiPhoneの脱獄が行われ、ウイルスが仕込まれた不正アプリや、遠隔操作アプリがインストールされる可能性もあります。
特に遠隔操作アプリの中には、不可視化機能があるものもあり、インストールされていても気づくのが難しいため、注意が必要です。
パスコードロックや、指紋認証(Touch ID)でロックする習慣をつけましょう。